【北見】北見市で2013年2月、道交法違反(一時不停止)容疑で十勝管内音更町の男性土木作業員=当時(40)=が現行犯逮捕された直後に死亡した問題で、逮捕の際、作業員を背後から押さえつけるなどして死亡させたとして、道警が業務上過失致死容疑で、20代の男性巡査長と50代の男性巡査部長を近く書類送検する方針を固めたことが26日、捜査関係者への取材で分かった。また、取り押さえる際に作業員を暴行したとして、特別公務員暴行陵虐(りょうぎゃく)容疑で50代の男性警部補を書類送検する方針。
捜査関係者によると、巡査長と巡査部長は、13年2月24日午後4時すぎ、抵抗する作業員を逮捕する際、雪の上にうつぶせで数分間押さえつけ、死亡させた疑いが持たれている。警部補は作業員を取り押さえる際、頭部を蹴るなどの暴行を加えた疑いが持たれている。
司法解剖の結果、作業員は窒息死の疑いが強いと判明。皮下出血や擦過傷のほか、頭部には複数の外傷があり、くも膜下出血もみられたという。道警は書類送検にあわせ、関係者を処分する方針。
道警によると、作業員は逮捕の約1時間半前、十勝管内足寄町の国道で不審な運転をしていたとして、本別署のパトカーに停止を求められたが、信号無視などの交通違反を繰り返しながら、追跡されたまま北見市留辺蘂町まで約80キロにわたり逃走したという。
作業員のワゴン車はその後、雪山に衝突し停止したが、作業員が車内に閉じこもったため、現場にいた本別署員と北見方面本部、北見署の捜査員ら計約10人が車外に引きずり出した。書類送検される方針の3人もこの中にいたという。数分かかって手錠を掛け、現行犯逮捕した後あおむけにしたところ、意識がなかったため119番通報。間もなく死亡が確認された。
逮捕時制圧で容疑者死亡、3警官を書類送検へ 道警、業過致死などの疑い
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