不正調査、計1億円に 別の監査法人にも依頼
NHKが関連団体の不正を調べるため、外部の弁護士による調査委員会を設置した2014年の同時期に、
別の監査法人にも約5000万円で関連団体の不正を調べさせていたことが24日分かった。
両調査合わせて約1億円超を支出したが、後に発覚した子会社の社員2人による約2億円の着服などの問題には気づけなかった。
NHKの関連団体をめぐっては14年3月、子会社2社で架空発注などの不正が明らかになった。
同月、籾井勝人(もみい・かつと)会長直轄のNHK関連団体ガバナンス調査委員会(委員長・小林英明弁護士)を設置して原因などを調べた。
調査委には約5600万円を支払っていたことは分かっていた。
NHK関係者によると、調査委の調査開始と同時期に「アドバイザリー業務」の名目で東京都内の監査法人と随意契約し、不正の有無について調査を依頼。
監査法人には約5000万円が支払われた。
調査委が同年8月に公表した調査結果によると、新たに見つかったのは、最初に不祥事が発覚した子会社の売り上げ800万円の水増しだけだった。
NHK広報局は「短期間で調査するには作業量が膨大となるため、監査法人に一部業務を委託し、サポートを受けた」としている。
http://mainichi.jp/articles/20160225/k00/00m/040/155000c