(CNN) 米大統領選の共和党候補指名を目指していたジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(63)は20日、指名争いからの撤退を発表した。
ブッシュ氏は同日までに3州で実施された党員集会や予備選を振り返り、「アイオワとニューハンプシャー、サウスカロライナの人々が意思を表明した。その判断を尊重したい」と述べた後、こみ上げる感情をあらわにした。
同氏は昨年6月に出馬し、当初は最有力候補とみられていた。大統領選のカギを握るフロリダという重要州の知事経験者として、共和党の支持基盤を中南米系住民まで広げ、「思いやりある」党を印象付ける役割が期待された。
しかしその数週間後、反主流派の実業家ドナルド・トランプ氏が、移民を「レイプ犯」などと呼ぶ演説とともにレースに参入。共和党支持者らがくすぶらせていた怒りの感情に乗じ、過激な発言を繰り返してトップに躍り出た。
トランプ氏はブッシュ氏を「活力がない」などと批判した。支持者らの集会では気さくに活力あふれる振る舞いを見せたブッシュ氏だが、テレビ討論会などでは精彩を欠く印象を与えることが多かった。
経験豊かな指導者像を前面に打ち出し、兄のブッシュ前大統領や母バーバラさんの応援も受けてレースに臨んだものの、最後の望みをかけたサウスカロライナ予備選でも上位に食い込むことができなかった。
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