西武HD株、堤氏の保有ゼロに 株主訴訟の賠償費用負担
2016/2/10 21:35
http://www.nikkei.com/content/pic/20160210/96958A9E93819688E3E29A8B998DE3E2E2E0E0E2E3E4869891E2E2E2-DSXMZO9717581011022016TJC001-PN1-2.jpg
西武ホールディングス(西武HD)は10日、旧西武鉄道の上場廃止に伴って一般株主から提訴された訴訟に関する
賠償費用のうち、255億円を堤義明氏ら旧経営陣から回収すると発表した。西武HDの大株主で、堤氏らが保有する
NWコーポレーションの株式を売却するなどして資金をまかなう。堤氏が保有する西武HD株はゼロになる。
「これで完全に賠償費用の問題を解決できた」。10日、都内で記者会見を開いた西武HDの高橋薫取締役常務執行
役員は安堵の表情を浮かべた。
西武鉄道は有価証券報告書の虚偽記載により、2004年12月に上場廃止となった。その後、一般株主が十数件の
損害賠償請求訴訟を提訴。これまでに西武HDは合計309億円を支払い、かかった費用の負担を旧経営陣に求めて
いた。堤氏らは請求額の元本の226億円を負担。裁判が長引いたことにより発生した遅延損害金の支払いは求め
られていないが、自主的に一部を負担する。
賠償額の返還を申し出たのは堤氏側だった。西武HDによると堤氏は「従前より会社に生じた負担については私が
負うべきだ」と話したという。双方は15年8月に交渉を始めた。西武HDの後藤高志社長は「当時の最高責任者として、
潔く責任を全うする姿勢は真摯に受け止めたい」とコメントした。
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