ポスト京、速度より総合力を重視…文科省方針
2016年02月10日 17時22分
文部科学省は、2020年度の運用開始を目指す次世代型スーパーコンピューター(通称・ポスト京けい)で計算速度を絶対視せず、省エネや使い勝手などを含む総合能力で世界トップクラスをめざす開発方針を固めた。
10日午後の同省有識者会合で報告する。
現在運用中のスパコン「京」(神戸市)は、国際的な性能の指標となる計算速度で11年に世界一となったが、開発段階の09年に民主党政権下の事業仕分けで、「2位じゃだめなんでしょうか」と指摘を受けた。実際、計算の速度にこだわると実用段階で要求される複雑な計算性能が落ちる恐れが指摘されている。
このため同省はポスト京について「少ない消費電力」「高い計算性能」「使い勝手の良さ」「優れた成果創出」の4点を評価基準とし、バランスのとれた最高性能をめざす方針を決めた。
ポスト京は総事業費1300億円で、国が1100億円、民間が200億円を負担する。
http://www.yomiuri.co.jp/science/20160210-OYT1T50110.html