欧州
移民急増のフィンランド、黒服自警団の台頭を懸念
大量の難民流入に社会不安が高まるフィンランドで、 移民排斥・人種差別的な姿勢を鮮明にする自警団が台頭
2016年1月18日(月)08時07分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/assets_c/2016/01/reuters160118-finland-thumb-554xauto.jpg
愛国者を自称する「オーディンの戦士たち」が、移民からフィンランド人を守るという名目で街路をパトロールする──。
バイキングのシンボルとフィンランド国旗をあしらった黒いジャケットを着た、愛国者を自称する「オーディンの戦士たち」が、移民から フィンランド人を守るという名目で街路をパトロールする──。
そんな状況がフィンランド政府と警察を困惑させている。
欧州の北端に位置するフィンランドには、隣国のスウェーデンとは異なり、大量の難民を受け入れてきた経験がほとんどない。
だが今日、他の欧州諸国と同様に、フィンランドも急増する亡命希望者への対処に追われ、関係当局は移民排斥を掲げる自警主義が発生するのではないかと憂慮している。
同国北部のケミで昨年後半、1つの若者グ ループが北欧神話の神の名にちなんだ「オーディンの戦士たち」を立ち上げた。
ケミは、スウェーデンから到着する移民の受け入れ拠点となっている国境の街トルニオに近い。
その後「オーディンの戦士たち」は他の街にも拡大した。
彼らは「職務遂行に奮闘している」警察の目や耳として奉仕したいと主張。
「イスラム主義の侵入者」が犯罪増加を招いているとして、「移民お断り」などのスローガンを掲げたプラカードを手にデモを行っている。
大半のフィンランド人はこのグループに否定的だが、グループの拡大は、国内での動揺を示している。
フィンランドは3年に及ぶリセッションに沈み、やむなく財政支出・福祉の削減に踏み切っており、亡命希望者の受け入れコストをめぐって緊張が生じている。
―中略―
「オーディンの戦士たち」によるパトロールに 対する反動もみられる。
街頭での対立回避を願う、フェイスブック上の複数のコミュニティー によるものだ。
その1つが「キュリッキの姉妹たち」で、こちらは国民的叙事詩「カレワラ」の登場人物にちなんだ名称である
全文はソースで
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/01/post-4381.php