総務省が二十九日発表した二〇一五年十二月の二人以上世帯の家計調査によると、一世帯当たりの消費支出は三十一万八千二百五十四円で、物価変動を除く実質で前年同月比４・４％減だった。減少は四カ月連続で、マイナス幅は前月（２・９％）より拡大。暖冬で冬物衣料への支出が大幅に落ち込んだほか、昨年の軽自動車税増税で自動車も低調だった。
十二月の経済統計は雇用情勢が堅調だった半面、全国消費者物価指数（生鮮食品を除く）の上昇幅は０・１％にとどまり、中国経済の減速で鉱工業生産指数速報は前月比で二カ月連続の低下となった。個人消費の不振も鮮明になり、景気停滞が長引くとの懸念が強まりそうだ。
消費支出の内訳は、コートやセーターなどを含む「被服および履物」が１６・８％の大幅減。灯油の使用が抑えられて「光熱・水道」は１０・７％減った。自動車のほか、スタッドレスタイヤなど冬用の自動車部品の購入も手控えられ「交通・通信」は７・５％減だった。家具・家事用品は１・９％増えたものの、このうちエアコンへの支出はマイナスだった。総務省は消費の基調判断を前月に続いて「弱い動きが見られる」とした。
自営業などを除いたサラリーマン世帯の消費支出は実質５・０％減の三十四万四百七十四円、実収入は２・９％減の九十万二百二十九円となり、いずれも四カ月連続のマイナスだった。
二十九日発表された十二月の鉱工業生産指数速報は季節調整値で前月比１・４％低下。一方、十二月の有効求人倍率は一・二七倍と二十四年ぶりの高水準だった。
ソース
東京新聞:消費支出４カ月連続減 １２月４．４％減 物価上昇０．１％どまり:経済(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201601/CK2016012902000260.html