野口悠紀雄氏がアベノミクスを批判 「異次元緩和は脱法行為」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157035/2
――円安はなぜ好ましくないのでしょうか。
円安というのは、分かりやすくいえば、ドルベースで見て、日本人の労働者の賃金が切り下がったということです。ここ数年間で2~3割も切り下がった。つまり、円安は日本の労働者を貧しくするということなのです。だから、大企業の利益が増えたのですね。
現在の1ドル=120円というのは「名目レート」で見れば07年と同じですが、「実質レート」で見ると、当時より3割ほど円安です。「実質レート」が最も高かった95年と比べると、今は半分ほどです。それだけ日本人が貧しくなっているのです。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157035/6
日銀の国債引き受けは、財政法第5条で明確に禁止されています。国債が日銀券という「マネー」になり、政府は債務償還の義務から逃れられるからです。債務が「チャラ」になってしまいます。だから「日銀引き受け」は法律で明確に禁止されているのです。
今までは、そのルールは守られていたのですが、日銀が今、やっていることは、事実上の「日銀引き受け」です。異次元緩和によって“脱法行為”をしているのです。これは「国債の貨幣化」または「財政ファイナンス」といわれているものです。
実効為替レート:2010年 100 → 2015年 70.71(賃金が実質3割減)
http://www.stat-search.boj.or.jp/ssi/mtshtml/m.html
【注:実効為替レートは通常、ドル円為替と同じように1ドル=××円で表す。
なぜこんなふうに比率を使ってごまかす書き方をするか、考えてみよう。】