MUSTONE PROFILE
画家。日本古来から伝わる魑魅魍魎(妖怪)に関する表現について、独自の研究を進める。
黒人音楽の変遷が、妖怪伝承における変容の歴史と類似している事に注目し、
黒人文化から派生したグラフィティアートと日本画や漫画のエッセンスを総合的に取り入れた独自の妖怪画を確立する。
また、同時に グラフィティアートの影響から「MUSTONE( マストワン )」 と名乗るようになる。
2001年に出版されたコンセプチャル・コミック 「カングロウインザダーク(Can grow in the dark)」 は、
サブカルチャーとしての漫画の可能性を、より高い次元に押し上げようと試みた1冊であり、シーケンシャル(連続性)
という概念を平面美術の領域に取り入れた革新的な作品として、高く評価されている。
伝統的な日本画における明快且つ大胆な画面構成と、グラフィティアートにおける早描きのテクニックとの
融合によって生み出されるMUSTONEの作品は、芸術的に反伝統であり、サブカルチャー的に大衆的であるという点で、
次世代における新たなアートの形を提案するものでもある。
MUSTONEは、画材として用いている工業用油性チョークが持つ独特の質感を利用して、「かすれ」や 「版ずれ」
などを表す独自のペインティング技法を生み出し、その作品は「油絵ドローイング」と評されている。
工業用油性チョーク全8色(黒・白・赤・黄・ 青・緑・橙・紫)という制限された色彩にて表された作品は、
異彩を放ち、特に巧みなトリミング技術によって構築されたアブストラクトに見せる表現は無限のイマジネーションを掻き立てる。
また、ストリートレベルでの アートワークとして MUSTONEが行っている、路上に花瓶を生けるというパフォーマンス
行為は、街をキャンバスと見立てたス トリートアーティストとしての新たな可能性を模索するものである。
「花瓶に生ける花は、その時々で現場 付近に咲いている花を摘み取り移動させています。そうすることによって
花の持つ元々の価値とは別の価値観を創り出しています」とMUSTONEは語っているが、この表現によって彼は、
妖怪作家として街行く人々に霊的な存在を意識させている。
MUSTONE曰く、「先人の妖怪作家達は皆、各々が捉えた快感や感動した瞬間を絵にしてきました。その感度こそが
霊感だと思います。そして私にも常にその感覚があります。だからそれを視覚化して快感を提供しているのです。」
■主な活動履歴
◆EXHIBITION
2001年 カングロウインザダーク展@ BEAMS GARELLY(新宿)
2001年 カングロウインザダーク展@ BEAMS NEWS(原宿)
2002年 京友禅YUZEN HISTORY MIX@千總 友禅 GALLERY(京都)
2002年 京友禅YUZEN HISTORY MIX@ スパイラルホール(青山)
2003年 TRANS FOR MANGART EXHIBITION@ 55DSL(原宿)
2004年 ハローキティ誕生30周年記念展@ 森美術 館(六本木)
2004年 ハローキティ誕生30周年記念展@ ラフォーレ ミュージアム(原宿)
2004年 MUSTONE EXHIBITION @ SHIMA (原宿)
2005年 RAP MUSICIAN EXHIBITION @ LADMUSICIAN (原宿)
2006年 SCREEN SAVERS@LE CUBE(FRANCE)
2006年 MUSTONE妖怪展@NANZUKA UNDERGROUND(渋谷)
2006年 GROUP EXHIBITION in you @ RIVIERA (NEW YORK)
2006年 MUSTONE展@ 徳島県立近代美術館( 徳島)
◆LIVE PAINT
EXPO'愛地球博万国博覧会 (カナダ館)
武蔵野美術大学 芸術祭@武蔵野美術大学
SHIMA × TASHA HISHA LIVE @ EBISU GAR