十和田湖遊覧船 全従業員「賃金未払 い」
2015年12月25日 金曜日
青森県十和田市の観光地・十和田湖で遊覧船を運航する十和田湖遊覧船企業組合の全従業員21人が24日、
賃金の未払いがあると して十和田労基署に是正を求める申し立てをした。
労使対立が激化しており、従業員側は 「運航はあり得ない」と強調。
来季の営業は不透明な状況になっている。
企業組合は経営破綻した遊覧船会社の従業員が設立し、昨年8月から十和田湖で運航。
競合する十和田観光電鉄の遊覧船より安い料金を打ち出すなどして誘客合戦を繰り広げていた。
従業員側によると、未払いや遅延は今季の 運航開始翌月の5月に始まった。
一部は支払われたが、現在も営業が終了した11月分を中心に計約163万円が未払いという。
給与から引かれた社会保険料も実際は納付されていないと主張する。
従業員は8月、賃金を確保するためとし、旅行業者から代金を受け取る別の銀行口座を独断で開設。
金には手を付けなかったが、事実上のオーナー日向義孝理事長代行が「泥棒 行為」と非難し、刑事告訴を検討
する事態に発展した。
ある従業員は「未払いや遅延は生活にかかわる。料金を下げても利益は出ず、いまも旅行会社への営業を
しないなど経営はめちゃくちゃ。来季の運航は無理だろう」と語る。
日向理事長代行は賃金未払いを認めた上で 「一部従業員を除き支払う意思はある。来季も今季同様に運航
したい」と説明する。
http://sp.kahoku.co.jp/tohokunews/201512/20151225_23034.html