宇宙航空研究開発機構（JAXA）は24日、国際宇宙ステーション（ISS）に滞在する宇宙飛行士らのストレス評価手法を開発するため、
筑波宇宙センター（茨城県つくば市）にある閉鎖環境施設を使った実験を来年2月に行うと発表した。
同施設内に2週間、外部との接触を絶たれて滞在する被験者は一般から募集する。
成果は宇宙飛行士の健康管理手法の改善や、将来の有人火星探査への適用を目指す。
ISSに長期滞在する宇宙飛行士は、定期的に医師らがテレビ電話で面談し心理状態をチェックしているが、
客観的で簡単にストレスを評価できる手法が求められている。
被験者は成人男性8人。2月4日から14日間、宇宙飛行士候補選抜試験でも使われる閉鎖環境施設（約11メートル×8メートル）で生活してもらう。
事前に比較用データを取得するため、実験は来年1月下旬から始める。
施設内では、携帯電話の持ち込みなど外部との接触が一切禁じられ、単純作業やグループで取り組む課題などをこなす。
予期しないイベントなどもあり、ストレスが与えられる。内部の様子を24時間モニターし、表情や声色、唾液や血液に含まれる成分の変化などを測定。
ストレス状態の変化を反映する指標（マーカー）を絞り込んでいく。
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