国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(RSF、本部パリ)は、日本のフリージャーナリスト安田純平さんが7月にシリアで武装勢力に「拘束された」と22日付で声明を出した。
解放に向けて手を尽くすよう日本政府に求めている。
武装勢力側は身代金を要求し、応じなければ安田さんを殺害するか「他のテロ集団」に金銭と引き換えに引き渡すと主張しているという。
RSFが21日に得た情報によると、安田さんは7月上旬にシリア入国直後、国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」支配地域で拉致され、現在も拘束されている。
シリア入国は、過激派組織「イスラム国」(IS)に拘束され1月に殺害映像が公開されたジャーナリスト後藤健二さんに関する取材などが目的だったとみられる。
RSFは声明で、戦時の民間人保護を定めたジュネーブ条約やジャーナリストの安全に関する国連安保理決議などに基づき、日本政府に対し、安田さん解放のため「迅速な対応」を求めた。
安田さんはこれまでもイラクやシリアの戦地で取材を重ね、2004年4月にイラクで一時拉致された。
安田さんのツイッターは、今年6月20日の書き込みを最後に更新が途絶えている。(2015/12/23-22:22)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2015122300394