日本生産性本部の茂木友三郎会長は18日、2014年度の物価変動の影響を除いた実質の労働生産性が、前年度比1・6%減となったと発表した。また、日本の労働生産性は経済協力開発機構(OECD)加盟国中の先進主要7カ国の中で最も低い。
実は、日本の労働生産性が先進国と比べて低いことは長らく言われてきたことであり驚くことではないのだが、日本の労働生産性が上がらなければ経済も一向に上向くはずがなく、そういう意味でこれは日本人にとって確かに非常に心配なニュースだと言える。
茂木会長はこの数字を見て、「日本は勤勉な国で、生産性が高いはずと考えられるが、残念な結果だ」とコメントした。
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日本の労働生産性が上がらない背景はあまりに複雑で、どこから議論すればよいかわからないほどだ。下記に挙げるリストは完全とはいえないかも知れないが、長年経営コンサルタントとして日本の企業を観察してきた私の経験からしてももっとも顕著な要素といえるだろう。
●結果より努力を賞賛する考え方
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●残業を前提にした仕事量と予算設定
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●残業代の悪影響
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●収穫逓減の法則が理解されていない
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●管理者が効率を重視しない
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●縦社会が生む非効率
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●労働市場の流動性の欠如
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●非効率な社員を解雇できない
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●お役所化
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●IT技術の不活用
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●従業員をコストとしか見ない
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●「フルタイム」以外の労働力が十分活用されていない
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●従業員の満足度は重視されない
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●「鬼上司」が許されている
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日本の労働力の勤勉さは素晴らしいが、それにばかり頼り、もっと働かせればよいというやり方は限界に来た。勤勉さだけに頼っているのではなく、正しいやり方で効率的に仕事をするよう管理することが重要だ。
全文
http://www.huffingtonpost.jp/rochellekopp/labor-productivity_b_8865802.html