「口開けろ」と生徒の口元にカッター 合唱練習で、中学教諭処分
広島市教育委員会は17日、同市南区の市立中で合唱の練習中、男性教諭(24)が「もっと口を開けろ」と中1男子8人の口元にカッターナイフを突き付けていたと発表した。市教委は同日、教諭を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分とし、教諭は依願退職した。
市教委によると、教諭は臨時採用で普段は英語を担当していたが、9月29日、担任しているクラスの音楽の自習を監督。生徒は合唱コンクールに向けた練習をした。
その際、教諭は男子生徒8人の前に順に立ち、カッターナイフを口から約5センチ離れたところに近づけ「口を開けないと当たるけど、いいのか」などと言い、口を大きく開けて歌うよう指示した。
学校側の調査に、複数の生徒が「カッターの刃が出ていた」と証言したが、教諭は「口を開ける幅を示すためで、刃は出ていない。強い威厳を示すため力の指導に頼ってしまった」と釈明した。
教諭は日常的に「死ね」などの暴言を繰り返し、両足を持って振り回すプロレス技「ジャイアントスイング」をかけるなどの体罰もしていた。
いずれも生徒にけがはなかった。学校側は体罰などに全く気付かず、保護者が11月、学校に申し出て発覚した。市教委は監督責任を問い、校長を訓告処分とした。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2015/12/17/kiji/K20151217011703350.html