--- 自衛隊の「教範」とは
陸上自衛隊の元幹部が在日ロシア大使館の元駐在武官に手渡した疑いが持たれている自衛隊の「教範」と呼ばれる冊子
は、秘密の度合いが高いものから低いものまでありますが、いずれも部外者に渡すことは禁じられているということです。
自衛隊の「教範」は、教育訓練のための教科書のような冊子で、 部隊運用や武器の取り扱いなど、陸海空の各自衛隊
などに合わせておよそ270種類あり、今回は陸上自衛隊の「普通科運用」という教範を手渡した疑いが
持たれています。
この教範は400ページ以上あり、小銃や迫撃砲が主な武器の「普通科」と呼ばれる部隊の、攻撃や防御の手順
などが記されています。
教範には秘密の度合いが高いものから低いものまでありますが、「普通科運 用」の教範は、特定秘密に指定される
ような文書ではないということです。
NHKがこの教範を情報公開請求で入手したところ、黒く塗りつぶされた部分が多くありますが、手を加えずに
公開された部分もありました。
自衛官であれば上司の許可を得たうえで、駐屯地内の売店で購入することができますが、教育訓練以外の目的で
使用してはならないことや、用済み後は確実に破棄することなどが記されています。
防衛省によりますと、「普通科運用」を含むいずれの教範も、部外者に渡すことは禁じられているということです。