高精細な画像が特徴の「4Kテレビ」が一段と値下がりしている。夏場から1~2割安く、一部店頭で1台10万円を切るケースも出てきた。部材である液晶パネルが値下がりし製品の下げ余地が広がっている。サイズの小型化もあり値ごろ感のある商品が増加。冬のボーナス商戦に入り、さらに普及が進みそうだ。
4Kテレビのサイズは40インチ以上が一般的だ。安値が目立つ韓国LGエレクトロニクスの「43UF6900」(43インチ)の店頭価格(消費税込み)は東京・秋葉原や新宿の家電量販店で11万円程度だ。夏場に比べ1万~2万円程度下がった。週末に特売で9万円台の値札をつける量販店もみられた。大阪・梅田の家電量販店では11万円前後だ。
シャープや東芝など国内メーカーの40~43インチクラスは東京、大阪とも11万~15万円台。ボーナス商戦に向けて週末などに値下げする量販店も多く「夏ごろに比べて数万円安くなっている」(梅田の大手量販店)。
4Kテレビは50インチ以上を中心に昨年初めごろから販売に弾みがついてきた。価格は30万~50万円程度が多かった。その後、40インチ台前半の商品も普及。1年前には20万円程度で販売されていた。
調査会社のBCN(東京・千代田)によると、4K対応液晶テレビの全サイズ平均単価(10月)は20万5200円と前年同月比約2割下がっている。液晶パネルの国際価格は42インチで前年同月比25%下落。中国勢の設備増強などで下げ圧力が強い。
店頭の値下がりもあって4Kテレビの普及率は上昇している。BCNによると液晶テレビ全体に占める割合も10月時点で台数で12.9%。金額で35.1%となっている。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDJ26H20_Y5A121C1MM0000/