[22日 ロイター] - 安倍晋三首相は22日、訪問先のマレーシア・クアラルンプールで会見し、景気の下支えと国内総生産(GDP)600兆円の実現に向け、帰国後に2015年度補正予算の編成を指示する意向を示した。
また、テロ対策を強化するため、12月上旬に「国際テロ情報収集ユニット」を設置すると表明した。
首相は、政権の経済政策であるアベノミクスの推進によって「デフレ脱却まであと一息というところまで来た」と評価。
2期連続でマイナス成長となった7-9月期の実質国内総生産(GDP)については「指標をよく見ると、自動車の在庫の減少が主な要因」などとし、「今後に向けてよい傾向が出てきている」との認識を示した。
景気は緩やかな回復基調が続いているとしながら、「しっかりと下支えしなければならない」と指摘。
過去最高水準にある企業収益を賃上げや設備投資の拡大につなげていくほか、新たな3本の矢で掲げた名目GDP600兆円を実現するため、帰国後に15年度補正予算の編成を「指示したい」と語った。
そのうえで、法人実効税率の引き下げといった成長戦略や、少子高齢化などの課題にも取り組み、「1億総活躍を実現することで強い経済をつくり出す」と強調。2020年ごろを目標にGDP600兆円の達成を目指すとした。
イカソ
http://jp.reuters.com/article/2015/11/22/abe-extra-budget-idJPKBN0TB0E320151122