信じられない話だが、報道特番を放送する意思はあったものの、調整に時間がかかったということのようだ。
「そのため、結局はレギュラー番組が流れたわけですが、じつを言えば報道局長には“伝家の宝刀”があるんです。東日本大震災や911テロのときに発動されていますが“誰の承諾も取らずにレギュラー番組をつぶして報道特番を放送することが可能な権限”が与えられているんです。
無論、これは連発できないので、よほどの事態以外では根回しをして放送することになるんですが、今回は明らかに“よほどの事態”でした。そのため、最初からこれを発動していれば即座に報道特番を放送できましたが、今回は見送られました」(同)
そこまで便利なものがあるならば、たしかに活用するべきだ。なぜ発動されなかったのだろうか。
「今回は『伝家の宝刀を使うほどのレベルじゃないから、根回しを取るパターンで報道特番を組もう』と考えたわけです。つまりは、あのテロを受けて、『911並みの大変なことが起こった』という危機意識を即座に持てなかったわけです。これは怠慢と言えますよね」(同)
報道特番が放送できなかった事情は他にもあるのかもしれないが、最も大きな原因は伝家の宝刀を抜く立場にあった人間が、危機意識を持っていなかったことにあったようだ。このような姿勢で日本のテレビ局はよいのであろうか。
http://tocana.jp/2015/11/post_7987_entry.html