http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151115-00000032-asahi-int
イラク北部のクルド自治政府の治安部隊が過激派組織「イスラム国」(IS)から奪還した町シンジャルの郊外で14日、イラクの少数派ヤジディ教徒の女性と見られる約80人の遺体が見つかった。ISによる虐殺遺体とみられる。
シンジャルはISがイラクで最大拠点とするモスルの西約100キロにある。ISは2014年8月にシンジャルを制圧。シンジャルに多く住むヤジディ教徒を殺害したり、拉致して若い女性を奴隷として性暴力を加えたりしたとされる。地元当局がヤジディ教徒の女性の目撃証言から遺体が埋められた場所を発見した。
地元メディアによると、遺体は研究施設の池に埋められていた。白骨化し、長い髪や女性用の衣服もが見つかった。いずれも40~80歳ぐらいの女性と見られる。ISは若い女性を奴隷とする一方、中年や高齢の女性を殺した疑いがある。ヤジディ教はゾロアスター教、キリスト教などの要素がある。ISはヤジディ教徒を異端の悪魔崇拝だとして迫害。米国が対IS空爆に踏み切るきっかけとなった。(カイロ=翁長忠雄)