男なら女しか、女なら男しか愛せないという、昔から信じられてきた模範的な異性愛だが、そんなものは存在しないということが最新の研究で明らかとなった。
女性が性的な映像を見た時の反応を調査したところ、本人の自己申告とは無関係に、異性にも、そして同性に対しても身体が大きく反応していることが分かったそうだ。
アメリカ、コーネル大学のリチャード・C・サビン-ウィリアムズ博士の研究は、文化に深く根付いた固定観念を揺るがすこととなった。
同博士が採用する基本的な手法は、瞳孔の拡大の有無を観察して、性的指向を評価するというものだ。彼らによれば、自分がストレートであると信じている女性でも、通常は男性に性的な関心を示すが、いざ運命の女性が現れれば同性であっても求愛するかもしれないのだ。
一般的な考えでは、性的指向は異性愛か同性愛に明確に区別できると思われている。ごく最近まで両方を愛することができる両性愛(バイセクシャル)が取り上げられることはなく、はっきりと揺るぎない性的指向という観念が社会に刷り込まれていて、それが文化的な性的役割を決めている。個人が自分の欲求を正直に伝えようとしないのも、こうした社会的な規範があるからだ。
かつて、本研究のような同性に対する反応は、女性のみに特有のものであると考えられてきた。しかし、女性が自分自身に性的な行為をする写真を見て異性愛者として反応する男性に対して、男性が自分自身に性的な行為をする写真を見せた時もまた瞳孔がやや拡大することが確認されている。すわなち心理学的には、男性であっても完全な異性愛者は存在しないということだ。
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https://broadly.vice.com/en_us/article/straight-people-dont-exist-new-research-says