NHKが入手した裁判記録には
NHKが入手した裁判記録には、日本大学の名誉教授が山口組の幹部だった元暴力団組長から2000万円を借りた経緯などが詳しく書かれています。
去年8月に行われた証人尋問で、名誉教授は『元組長からお金を借りたことはありますか』と弁護士から質問され、『あります。2000万円』と答えたうえで、「海外の案件なんです。お借りしてその経費として使わせていただいた」と述べ、投資目的の借金だったとしています。
また、借りた時期について、裁判官から『10年以上前ですか』と尋ねられると、『そのくらいになります』と答え、返済については『まだ具体的に始まっているわけではない』と述べて、全く返済しないまま借り続けていることを明らかにしました。
さらに、借用書について、『私から進んでお金を借りる以上、いくら友人の間でもきちんとしておきたいと申し上げ、みずから書きました』と説明していました。
裁判記録では、元組長が裁判の原因になった別の投資話を知人に持ちかけられた場に名誉教授が同席していたとされ、この理由について、元組長は法廷で『私より知識が高いと思っているから。名誉教授の肩書きから言ってもそうなので立ち会ってもらった』と証言していました。
学生は
日本大学の学生からは批判や戸惑いの声が聞かれました。
法科大学院3年の男子学生は「法律に携わる者がそういった金に絡んだのはよくない。暴力団などの反社会的勢力に関する判例も積み重ねられているなか、そういう金のやり取りがあったことについて大学側は事情を聞いてしっかり調べてほしい」と話していました。また、法学部3年の女子学生は「ショックです。山口組とはびっくりです。なぜそういう人が名誉教授になっているのか、監視の目はなかったのかと思う。信頼が持てないので、大学には教授一人一人を調べてほしい」と話していました。
また、名誉教授の授業を受けたことがあるという大学院の女子学生は「とても優しく授業も分かりやすかった。豪快でパワフルないい先生だったので信じられない。うそであってほしいが、本当ならショックだ」と話していました。