シャープは素材の水分だけで煮物などを自動調理する電気無水鍋「ヘルシオ ホットクック」を11月5日に発売した。野菜などに含まれる水分を使って調理する水不要鍋はあるが、電気を使って自動調理する鍋は業界初という。
温度や蒸気のセンサー、かき混ぜ用部材を搭載、加熱調整やかき混ぜを自動化した。おでんやカレー、肉じゃがなどの煮物を中心に85種類の自動メニューと15種類の手動メニューを用意した。余裕がある時間に食材を鍋に入れて、設定した時間に仕上げる「食べごろ予約調理」機能もある。
予約時間は最長12時間後まで設定可能なので、朝の出勤前に夕食の支度ができる。共働き家庭などの利用を見込む。
野菜などから出る水分を活用する無水調理は水を使う調理に比べ、食材の持つビタミンCや葉酸など抗酸化作用のある栄養素やミネラル、食材本来の味わいを残しやすいという特徴がある。
食材から出る蒸気を水滴にして鍋内を循環させる工夫として、蓋の内側には円すい状の突起「旨(うま)みドリップ加工」を施した。具材をかき混ぜる部材の「まぜ技ユニット」を新たに開発、鍋内に温度センサーや蒸気センサーを設置して食材の量や温度などを感知し、自動で加熱温度を調整したり、まぜ技ユニットでかき混ぜたりして仕上げる。
ヨーグルトなどの発酵食品も作れる。実売価格は6万5000円弱。月産4000台。
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http://www.nikkei.com/article/DGXMZO93542010S5A101C1000000/