http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151104-00000004-asahi-int
台湾の総統府は3日夜、馬英九(マーインチウ)総統が7日にシンガポールを訪問し、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と会談すると発表した。中台首脳が会談するのは1949年の分断後初めて。台湾では残り任期約7カ月の馬氏に対中傾斜しすぎとの批判もあり、反発も出そうだ。
総統府の陳以信報道官によると、会談の目的は「両岸(中台)関係を強固にし、台湾海峡の現状を守るため」という。協定への署名や共同声明の発表は行わないとしている。馬氏は5日に事前に記者会見し、会談の意義などについて対外的に説明する予定だ。
2008年に就任した馬氏は、中国との関係改善に取り組み、双方の中台関係担当閣僚による会合を14年2月に実現させた。
馬氏は任期中に習氏との会談を熱望し、昨年は北京でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせた会談を模索したが、中国側が同意せずに実現しなかった。来年1月の台湾総統選で与党国民党が苦戦しており、双方には中台関係改善を誇示することで選挙に影響を与える狙いもありそうだ。(台北=鵜飼啓)