天皇、皇后両陛下は24日、第35回全国豊かな海づくり大会出席などのため富山県入りし、公害病のイタイイタイ病の歴史を伝える目的で2012年に開館した富山市の県立イタイイタイ病資料館を訪問された。
両陛下は、医師でイタイイタイ病患者を診てきた鏡森定信館長の案内で展示室を見て回った。天皇陛下は「病気はかなり前から分かっていたのですか」などと熱心に質問。1955年に最初の学会報告があり、訴訟では71年の一審、72年の二審とも患者側が勝訴して救済に至ったと説明を受けた。経緯を聞いた陛下は「10年以上たっているわけですか」と話していた。
両陛下は、患者の家族らとも懇談。「どなたを看病されましたか」などと声を掛けていたという。
県によると、イタイイタイ病の認定患者は累計で200人に上り、80~90代の5人が生存している。皇后さまは「痛みの中で生きておられるのですか」と心配し、医学の進歩で痛みは良くなっていると聞くと、安心した様子だった。
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