国内の報道規制を徹底し、「報道の自由度」は世界180カ国中、エリトリア、北朝鮮に次ぐワースト3位。今回の訪問中も、日本の記者団が大統領宮殿に携帯電話を持ち込めず、現場が混乱した。現大統領は大の馬好きで、安倍首相夫妻も大統領所有の競馬場に招かれたが、馬の曲芸を見せられるサマは、マスゲームで歓待される北朝鮮さながら。
そもそも、中央アジア一帯は中国の影響力が強く、同国が掲げるシルクロード構想「一帯一路」の陸上ルートに位置している。そんな場所で、安倍首相は経済支援を表明する一方、各国に安保法案への理解を求めたり、南シナ海での中国の動きを批判しているのだ。元外交官の天木直人氏がこう言う。
「安倍外交とはことごとく中国をにらんだ“牽制”です。今回は特にその傾向が強い。『積極的平和主義』と言いながら、やっていることは中国を刺激しているだけです。今回の訪問国のいくつかは以前から“独裁”国家といわれています。官僚レベルでは、独裁国家を援助する発想は出てきません。2兆円もの出資は安倍さん周辺が“中国包囲網”のため、独断で決めたんでしょう」