【AFP=時事】中国版「ノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)」を目指している「孔子平和賞(Confucius Peace Prize)」の今年の受賞者に、ジンバブエのロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領が選ばれた。ムガベ大統領は人権侵害などで繰り返し非難されている人物だが、孔子平和賞の創設者は22日、同氏を選出した理由について語った。
孔子平和賞を運営しているのは「中国国際和平研究センター(China International Peace Studies Centre)」というほぼ無名の組織。同組織を創設したシャオ・ダモ(Qiao Damo)氏がAFPの取材に応じ、ムガベ大統領の選出理由について、世界平和への「卓越した貢献」が評価されたと語った。
孔子平和賞は中国で投獄されている反体制派作家、劉暁波(Liu Xiaobo)氏がノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した2010年に、中国側が突如、設立した。これまでの受賞者には、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領やキューバのフィデル・カストロ(Fidel Castro)前国家評議会議長らがいる。ムガベ大統領は過去数十年にわたって中国と密接な関係を持ってきた。
■受賞理由「ジンバブエの政治・経済の秩序築いた」
9月の受賞者発表の際、委員会はムガベ大統領の受賞理由として「ジンバブエの国民のため、同国の政治と経済の秩序構築に尽力した」ことや、ムガベ大統領が「汎アフリカ主義とアフリカの独立性を強く支援」してきたことを挙げた。
人権団体やジンバブエの野党政治家は、ムガベ大統領政権のもとでジンバブエ経済の崩壊や厳しい弾圧が行われたと非難しているものの、孔子賞の主催者らはこれらの意見を一蹴した。
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