群馬「すき焼き県」作戦、空回り気味 県民の7割「?」
池畑聡史
2015年10月11日11時26分
群馬県が全国に向けて発信している県産食材を使った「すき焼き」が、県内ではそれほど浸透していない。県が公表した県民アンケートで、そんな結果が出た。
上州和牛や下仁田ネギ、シイタケ、春菊、白菜、大豆(豆腐)、生産量全国1位のコンニャクイモ(しらたき)など、県内ではすき焼きの材料がすべてまかなえる。
そのため県は「すき焼き自給率100%」を売りに、「おもてなし料理」や「県民の食」として定着を図ろうと考えた。昨年9月には「県すき焼きプロジェクトチーム」を発足し、ポスター1万枚、チラシ10万枚を作成した。人気マスコットぐんまちゃんも使い、「好き好き! すき焼き大使」に任命した。
今年の9月補正予算では事業費1千万円を計上し、県内の飲食店の情報を記した地図の作製費や、県産すき焼き食材が当たる記念キャンペーンなどを盛り込んだ。また、11月29日(いいにくの日)を「ぐんますき焼きの日」に制定したところだった。
ところが、アンケートでは、県内の20歳以上の男女約1600人が答え、「すき焼き」に関する取り組みを知っている県民はわずか21・2%。74・1%が「知らない」と答えた。
思わぬ結果にぐんまブランド推進課の担当者は「結果は真摯(しんし)に受け止めたい。ただ、取り組みは始まったばかりで、それだけ伸びしろがあると思う。ぜひ今後の展開に期待して頂きたい」と話している。(池畑聡史)
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