ゴルゴ13の標的は誰だ、舞台は国債市場-忍び寄る海外勢日本売り (1)
2015/10/02 12:23 JST
http://www.bloomberg.co.jp/apps/data?pid=avimage&iid=iwikLZzcWRDQ
(ブルームバーグ):「ゴルゴ13」の標的になるのは誰だー。日本の劇画の代表作に海外ヘッジファンドによる日本売りが題材として取り上げられている。日本国債の暴落シナリオを掲げるファンドが売り浴びせをどう仕掛けるのか。劇画ファンの麻生太郎財務相もストーリー展開に大きな関心を寄せている。
舞台は日本国債市場。国内総生産(GDP)の2倍の政府債務を抱えながらも、デフレ対策の一環として日銀が国債発行残高の30%を保有し、低金利で推移しているという現実さながらの設定だ。これは「ミスプライシング」だとニューヨークに拠点を置く債券ヘッジファンドの敏腕女性ファンドマネジャーが目を付け、売り浴びせを画策する。
月2回発行の「ビッグコミック」(小学館)最新号に前編が掲載された。主役の超A級スナイパー、ゴルゴ13はまだ現れていないが、「高津財務相」や「黒沢日銀総裁」が登場し、日本売りを警戒する場面で終了。ファンドマネジャーはボスニア・ヘルツェゴビナ紛争下の元スナイパーで、国際通貨基金(IMF)とも結託し、経済危機国の国債を買い支えてきたという伏線も張られている。後編は今月10日に発売の次号に掲載される。
劇画の中では高津財務相が衆院予算委員会で日銀による大量の国債買い入れは「財政ファイナンス」ではないと答弁する一方で、黒沢日銀総裁に「国債市場が機能不全になっている事を忘れるな。まさかの事態にも目配りした方がいい」と忠告。これに対し、総裁は「日銀にけんかを売るゴジラは現れない」と笑う姿が描かれている。
麻生財務相は2日午前の閣議後会見で、同作について感想を聞かれ、「国際金融の世界の話が漫画になり、関心を持ってもらえることはいいことだ。さいとう氏に礼状を書こうと思った」と発言。劇画の「高津財務相」が自身にそっくりなだけに、「麻生太郎か、女性ファンドマネジャーか。どちらがゴルゴ13に撃たれるのか知らないが、楽しみにしている」と後編に期待をかけた。
続きは
http://www.bloomberg.co.jp/bb/newsarchive/NVJ34F6TTDSK01.html
http://www.chunichi.co.jp/s/article/images/2015100201002707.jpg
麻生財務相に似た「高津財務相」(下)が登場する漫画「ゴルゴ13」が掲載された「ビッグコミック」最新号
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2015100201002452.html