TPP(=環太平洋経済連携協定)の閣僚会合がアメリカ・アトランタで行われている。予定では1日が最終日。交渉はどうなっているのでしょうか、現地から原記者が伝える。
2日目の朝を迎えた。当初の予定ではきょうが最終日で共同記者会見が行われるはずだが、現在、予定には入っておらず、交渉は数日延長されるのではないかとの見方も出ている。
アトランタでの交渉は日本にとっても大変厳しいものになっている。初日に、アメリカのフロマン通商代表は、バターなど乳製品の低関税枠で対立するニュージーランドや、バイオ医薬品の保護期間で対立するオーストラリアなど、課題を抱える国5か国と次々と個別協議を行った。議長国アメリカのリードで今度こそ懸案事項の解決が図られるのではと期待された。
しかし、結果はその逆。解決には至っていない上、関係者によると、アメリカのさらなる要求を引き金に、繊維製品をめぐってアメリカとメキシコの新しい対立が発生するなど、協議は混沌(こんとん)としている。
日本は今のところこうした協議の行方を見守るしかない状況で、交渉関係者は、「アメリカがいつやる気になるかだ」と話している。
しかし、メキシコの閣僚は記者団に「まだたくさんの分野の交渉結果を待っている」と話すなど、今後の見通しは全くつかない状況となっている。
http://www.news24.jp/articles/2015/10/02/06311196.html