大型連休の罪 9月23日
「ゴールデンウイーク」(GW)は、もともと、映画界から生まれた言葉である。昭和23年の祝日法施行によって、
4月末から5月初めに祝日が集中した。映画会社はこの時期を狙って、大作の公開を競いあった。
▼元大映専務の松山英夫さんが、さらなる観客動員アップのために、考案したキャッチコピーである。
ただ「二匹目のドジョウ」を狙って、11月の連休を「シルバーウイーク」と呼ぶ試みは、失敗に終わった。
▼ところが平成21年になって、この言葉が復活する。9月19日から敬老の日をはさんで、
23日の秋分の日まで、GWに引けを取らない大型連休が実現したからだ。
6年ぶりに5連休となった今年のシルバーウイークも、残り1日となった。連日各地の行楽地は、大にぎわいだった。
海外旅行からの帰国ラッシュで、各空港は大混雑だろう。
▼次に5連休となるのは、11年後となる。経済効果の観点から、GW同様に秋の大型連休の定着を望む声も上がるかもしれない。
もっとも、元経済アナリストで、日本の伝統美術の修復を請け負う会社の社長でもある、
イギリス人のデービッド・アトキンソンさんは、GWを含めた大型連休の廃止を提言している。
http://www.sankei.com/column/news/150923/clm1509230004-n1.html