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難民受け入れ、相次ぐ表明=欧州域外で広がる支援
【シドニー、サンパウロ時事】シリアなど中東からの難民が欧州に殺到する中、オーストラリアや南米各国で、受け入れを表明する動きが広がっている。
豪州は新たに1万2000人を受け入れるほか、ベネズエラも2万人を迎える方針だ。
これらの国の多くは原油など資源価格の低迷で経済の先行きが不透明だが、人道的な観点から難民問題に取り組むべきだという認識が広がっている。
アボット豪首相は9日の記者会見で、「人道危機に直面しており、豪州としても責任を果たす必要がある」と語り、難民受け入れ枠を拡大すると明らかにした。
豪州は、中東地域の安定を図るため、シリアの過激派組織「イスラム国」に対する有志連合の空爆に参加する。
一方、反米路線でシリアと連携するベネズエラのマドゥロ大統領は7日、「何人の難民が命を落とさなければならないのか」と演説。「2万人のシリア難民を受け入れたい」と言明した。
ブラジルのルセフ大統領も水死したシリア難民の男児の遺体の写真が世界に衝撃を与えたことに言及。
「わが国で暮らすことを望む人々に手を差し伸べる」と話し、シリア難民の支援を強化する考えを示した。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2015090900515