◇北海道内の激辛ラーメン店の先駆け
北海道内の激辛ラーメン店の先駆けとして知られる「鵬龍(ほうりゅう)」 (札幌市東区北15東8)が今月末、閉店する。
「日本一名前の長いラーメン」 と言われるメニューも考案し、個性あふれるラインアップでラーメン通に愛されてきた。
店主の永井清さん(65)は「お客さんのため、最後の一日までラーメ ンを作り続けたい」と話している。
1974年に義父が創業し、永井さんが81年に引き継いだ。当初十数種類だったメニューは、永井さんのひらめきで増え続け、現在は70以上に及ぶ。
鉄道路線の廃止が相次いだ古里の紋別市を元気付けようと88年に考案したのが、ホタテやカニなどが入った日本一名前の長いラーメン
「ちょっとオホーツクの潮の香りと、白くしゃっこい流氷のロマンがひとつになって、今、紋別から来たの」(750円)だ。
6段階の辛さがある名物「地獄の根性ラーメン」(600円)はコクがあり、 豆腐とキャベツの食感がやみつきになる逸品。
最も辛い「地獄5丁目」は、水3杯で30分以内に完食すれば無料となる。
順調な経営だったが、今年に入って敷地の地権者から立ち退きを求められた。
永井さんは「この場所で育てられたのだから、この場所で気持ちよくやめよう」 と決断。移転すると「学生ラーメン」(380円)などの価格を維持できないことも理由だ。
閉店告知を張り出したところ、泣き出す客もいたという。
永井さんは毎朝、仕込み作業を行いながら、厨房(ちゅうぼう)の窓越しに高校生らにあいさつすることが日課だ。
「ここからの景色が見られなくなるのは、 やっぱり寂しいね」
30日午後8時まで営業する。
おソース
http://a.excite.co.jp/News/society_g/20150904/Mainichi_20150904k0000e040128000c.html