http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20150830ddlk35010397000c.html
参院で審議中の安全保障関連法案を巡り、県内9カ所で29日、反対集会が開かれた。30日に予定している「国会10万人・全国100万人大行動」と題する全国集会に先駆けて開催され、山口、下関、岩国市では参加者が廃案などを訴えた。【杉山雄飛、上村里花、古賀亮至】
山口市では、同市中央の市民会館に親子連れら約380人が集まった。
集会で山口大の纐纈(こうけつ)厚教授(政治学)や日弁連の内山新吾副会長らが「民主主義の力を発揮する時」などと法案への反対を呼びかけた。
参加者はその後、市中心部の商店街周辺を行進し「戦争する国、反対」と声を上げた。1歳の長女と参加した同市宮野の主婦、佐川恭子さん(33)は「子供にも戦争がない時代を残してあげたい」と語った。
下関市ではJR下関駅前で集会があり、約350人(主催者発表)が参加した。
参加した弁護士や大学教員、牧師らが「安倍首相のお膝元の下関から(法案)反対の大きなうねりを作っていこう」「一人一人が手を携え、平和を作っていこう」などと声を上げた。その後、参加者は横断幕を先頭に「戦争法案反対!」「平和憲法を守ろう」などとシュプレヒコールを上げながら、駅前周辺約1・2キロをデモ行進した。
岩国市では、市役所前の今津町第三街区公園に約250人が集まった。
市民団体「戦争をさせない山口1000人委員会」の大川清さんが「私たちは戦争の被害者にも加害者にもなりたくない」とあいさつ。元小学校教諭の谷阿支子(あきこ)さん(81)が「戦時中、竹やりでわら人形を突く訓練をさせられた。いやだと言えない時代に戻るのですか」と訴えた。集会後は、参加者全員でJR岩国駅まで行進して反対の声を上げた。