2015.8.26 06:53更新
日生、三井生命買収へ 3000億~4000億円規模
日本生命保険が三井生命保険を今年度末までに買収する方向で最終調整に入ったことが26日、
分かった。三井住友銀行など三井生命の主要株主から約8割の株式を買い取り、子会社化する。
買収金額は3千~4千億円となるもようで、9月中の大筋合意を目指す。実現すれば明治生命
保険と安田生命保険が合併した平成16年1月以来の大規模な再編となる。
国内生保市場は人口減少で将来の規模縮小も懸念されており、日本生命は三井生命の買収で、
競争力の強化に乗り出し、シェアを拡大する。27年3月期の売上高に相当する保険料等収入は、
戦後初めて第一生命保険に首位の座を明け渡したが、今回の買収で奪還できる見通しだ。
一方の三井生命は、三井系企業の団体保険に強く、日本生命が出遅れた銀行の窓口で販売する
保険商品を豊富に取り扱っている。ただ、保険料等収入が伸び悩むうえ、契約者に約束した保険
商品の運用利回りを、実際の運用利回りが下回る「逆ざや」が現在も続くなど、財務基盤の強化が
課題となっていた。
三井生命をめぐっては、三井住友銀行が完全子会社化する案や、住友生命との合併もかつて
取りざたされたが、三井生命は今回、日本生命による買収提案を受け入れる方針だ。子会社と
なった後も、三井ブランドを残す形で存続できることも決め手となったもようだ。
http://www.sankei.com/economy/news/150826/ecn1508260008-n1.html