「妊娠しやすさ」グラフに誤り…保健体育副教材
読売新聞?8月25日(火)15時51分配信
文部科学省が7年ぶりに改訂した高校生向けの「保健教育」の副教材で、妊娠のしやすさと年齢の関係を示す折れ線グラフを掲載する際に、根拠となる論文の数値を誤って引用していたことがわかった。
改訂版は約130万部が印刷され、8月上旬から全国の高校への配布が始まっており、同省は各校に誤りを通知するとともに、訂正した別紙を送付することなどを検討している。
副教材は、「健康な生活を送るために」(A4判、45ページ)。改訂版では妊娠や出産に関する記述を従来の2ページから4ページに倍増。このグラフは、「医学的に、女性にとって妊娠に適した時期は20代であり、30代から徐々に妊娠する力が下がり始め、一般に、40歳を過ぎると妊娠は難しくなります」という説明文とともに、今回新たに加えられた。
グラフでは、妊娠しやすい時期のピークが22歳で、その後は下降しているが、根拠にしたという米国の大学の研究者の論文(1998年発表)では、22~25歳はほぼ横ばいになっていた。文科省によると、グラフは改訂にあたって、内閣府から提供を受けたといい、内閣府の担当者は「内閣府で論文のグラフをもとに作り直した際、数値を誤った」としている。副教材の配布開始後、インターネット上で誤りを指摘する書き込みが相次ぎ、発覚したという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150825-00050088-yom-soci