2015.8.12 21:01更新
【イスラム国】
アフガンで「長老」10人を爆殺する映像 タリバンが非難声明
【ニューデリー=岩田智雄】アフガニスタンでイスラム原理主義勢力タリバンの協力者か構成員とみられる男性
10人が、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の集団に爆殺される様子を収録した「処刑」映像が12日
までに、インターネット上に公開された。タリバンは犯行を非難する声明を発表した。
映像は、男性らが山野の地中に埋められた爆弾の上に目隠しをされて座らされ、遠隔操作で爆弾が爆発する
様子を収録している。男性らは7月9日に起きたイスラム国とタリバン、アフガン政府の戦闘で捕獲された者とされ、
「政府軍やタリバンを助け、イスラム国への密偵行為をはたらいた」と説明されている。
パキスタンと国境を接する東部ナンガルハル州の指導者、ハジ・アジム氏は産経新聞の電話取材に、「殺害
されたのは、この州の長老たちだ。解放交渉をしようとしたが、イスラム国の連中は聞く耳を持たなかった」と述べた。
タリバンは声明で「イスラムやイスラム教徒をかたった、ひと握りの無責任で無知な者たちによるこうした犯罪や
残虐な行為は、我慢できない」とし、地元指導者に犯人を処罰するよう命じた。ただ、タリバンも各地で爆弾
テロなどで多数の市民を殺傷している。
イスラム国は、アフガンやパキスタン、イランの一部を含む地域を「ホラサン州」として領土にすると宣言し、
タリバンとの間で交戦がしばしば起きている。
http://www.sankei.com/world/news/150812/wor1508120047-n1.html