JR留萌線:今年度中に留萌~増毛間廃止 自治体に提案
留萌線(深川~増毛、66.8キロ)の廃止問題を巡り、JR北海道は10日、今年度中に留萌~増毛間(16.7キロ)を廃止することを地元自治体に正式提案した。
自治体側は「住民や議会の意見を踏まえ、提案の可否を判断する」としてJR北との協議に応じる考えを示した。
廃止が検討されている深川~留萌間(50.1キロ)や他路線について、JR北の島田修社長は「現時点では何も決まっていない」と述べるにとどめた。
島田社長はこの日、増毛町文化センターで、沿線自治体の堀雅志・増毛町長と高橋定敏・留萌市長らと面会。
留萌~増毛間は1日平均(1キロ当たり)の利用者数が1987年度は480人だったが、2014年度には39人に減少し、年間約1億6000万円以上の赤字になっていると説明。
05年と12年には脱線事故が発生し、抜本的な防災工事に数十億円が必要なことも廃止理由に挙げた。
島田社長は面会後の記者会見で、12年の脱線事故以降、路線廃止を水面下で地元自治体に相談していたことを明らかにした上で、留萌~増毛間の廃止に理解を求めた。
これに対し、堀町長は「非常に残念。町民から要望を聞き、町議会と相談して判断する」、高橋市長は「JRの苦労は肌で感じており、JRの判断はやむを得ないと感じている」と話した。
廃止の対象になった増毛駅は、故高倉健さん主演の映画「駅 STATION」のロケで使用された。
http://mainichi.jp/graph/2015/08/11/20150811k0000m040078000c/image/002.jpg
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