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彼らの飛躍した主張にも疑問の声が上がっている。
テレビ朝日系「朝まで生テレビ!」(7月24日深夜放送)に出演したピースボート英国代表の川崎哲氏が、
米国の核軍縮が進まない現状について「日本が足を引っ張っている」といい、日本の外務省が米国に核を維持するよう要請していると指摘した。
これには、司会の田原総一朗氏はじめ出演者一同から「おかしい」と突っ込みの声が。
放送後、インターネットで「ピースボート代表が袋叩きに」と話題になった。
安倍政権には不満があっても、昔なが らの反戦リベラル的な主張には与したくない──
こうした国民の空気感は、実際の数字にも表われている。
政権の支持率低下が話題をさらっているが、政党支持率は依然として自民党が31%と群を抜き、民主7%、維新5%、共産4%と、野党の支持率は上向いていない。
共産党政策 委員長だった筆坂秀世・元参院議員は、こう分析する。
「左派・リベラル勢力が国民の支持を得ないのは、彼らが欺瞞の上での議論しかできていないからです。
たとえば共産党や社民党、民主党は安倍政権の安保法制について、盛んに『違憲だ』といいますが、
本当に『憲法を守る』ことを徹底させて議論するなら、自衛隊は解散すべきだし、日米安保そのものを破棄すべきだ、といわなければならない。
そんなこと、どの野党もいっていないでしょう。
安倍政権の安保法制に反対ならば、じゃあ日本の安全保障を具体的にどうしていくのか、そういう議論が何もできない。
単に『ハンターイ、ハンターイ』と叫んだって、それは悪いけどロック・フェスティバルで騒いでいるような話と同じ。
そういうことは国民にも肌感覚で伝わっています」
安倍政権にはNOだが、ステレオタイプの左派にもNO。国民は、いったいどこに期待すればいいのだろうか。
※週刊ポスト2015年8月14日号
2015.08.04 16:00
http://www.news-postseven.com/archives/20150804_339845.html