パナソニックの工場で5月末、従業員の半数が職場を去る「リストラ」が決行された。メーカーを中心に、業績が急回復する日本の大企業の陰には「我慢」を受け入れる従業員や下請けが存在している。
JR福島駅から南に3キロ。パナソニック福島工場(福島市)では5月末、主力製品であるデジタルカメラの生産をやめた。1970年にラジオ生産でスタートして以来、地元の人気就職先であり続けた。しかし、これを機に約320人のうち180人が異動や退職で工場を去り、120人は給料の減るグループ会社に転籍し、照明やカーナビに使う電子部品を作る新しい仕事に移った。
「工場がここまで存続したのが不思議なくらいだ」。福島工場で40年以上働いてきた男性(59)に大きな驚きはなかった。
http://www.asahi.com/articles/ASH7X5QFZH7XPLFA00B.html