ロシア軍の当局者は、去年併合したウクライナ南部のクリミアに、核兵器も搭載できる中距離爆撃機を配備する
計画を明らかにし、実際に配備されればウクライナや欧米の反発は避けられないものとみられます。
これは、ロシア軍の当局者が22日、ロシアのインターファクス通信に対して明らかにしたものです。
それによりますと、ロシアは、去年3月に併合したウクライナ南部のクリミアに、核兵器も搭載できる中距離爆撃機
ツポレフ22M3の大隊を配備する計画があるということです。
そのうえでこの当局者は「アメリカがルーマニアで進めるミサイル防衛システムの配備計画への対抗措置の一つだ。
将来的には連隊規模に拡大する可能性もある」と説明し、実際に中距離爆撃機が配備されれば、ウクライナや
欧米の反発は避けられないものとみられます。
ロシアはこれまで、アメリカがヨーロッパで進めるミサイル防衛システムの配備計画について、地域の軍事的な
バランスを崩すとして繰り返し非難してきました。
このためロシアとしては、ヨーロッパに近いクリミアに核兵器を配備することも辞さない構えを示すことで、クリミアは
ロシア領だと改めてアピールするとともに、アメリカに対しミサイル防衛システムの配備計画の撤回を強く迫るねらいが
あるとみられます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150723/K10010163071_1507231239_1507231239_01_03.jpg
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150723/k10010163071000.html