自民党の井上貴博衆院議員(福岡1区)が、2012年の総選挙時に寄付金1300万円を選挙運動費用収支報告書に記載していなかった問題で、政治資金オンブズマン共同代表の上脇博之・神戸学院大教授らが週内にも、井上氏と当時の出納責任者を公職選挙法違反(虚偽記載)の疑いで福岡地検に刑事告発する方針を固めた。
告発状によると、井上氏と出納責任者は投開票日6日前の12年12月10日、党本部から選挙区支部経由で寄付された選挙関係費1300万円を選挙運動費用収支報告書に記載しなかったとしている。
この問題を巡っては今月上旬に、「(寄付金全額を井上氏名義の)通帳に残して管理してきた」との井上氏の事務所の説明がインターネットのニュースに流れた。しかし井上氏の事務所は今月3日付で福岡県選挙管理委員会に修正を届け出て、その後の毎日新聞の取材に「寄付金は選挙費用に使ったが記載を忘れ、残額の535万円余は金庫に保管していた」と説明した。
告発状は「説明が転々とするのは、井上氏に責任が及ばないよう幕引きを図る意図がある」としている。告発を巡る動きについて、毎日新聞の取材に対し、井上氏の事務所側は現時点で回答していない。
井上氏は先月25日に自民党本部であった勉強会で報道機関に圧力を与える発言をし、党から厳重注意を受けた。
ソース
虚偽記載容疑:自民・井上貴博衆院議員を刑事告発へ - 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/20150714k0000e040209000c.html