文武両道のレスラーが現れた。女子５５キロ級の二十歳、木村安里（あんり）選手（群馬大）は日本レスリング界で史上初めて、現役国立大生として世界選手権代表になった。九月に米ラスベガスで開かれる大舞台を心待ちに腕を磨いている。
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「常に攻める」を信条に階段を上がってきた。五月のアジア選手権を制し、世界選手権代表選考会を兼ねた六月の全日本選抜選手権では、昨年十二月の全日本選手権を制した菅原ひかり選手（至学館大）を破って優勝した。選考はもつれ、強化合宿中の六月下旬に菅原選手との参考試合を実施。これに競り勝って代表の座を手にした。「プレッシャーはあったが、そこで勝てて成長できた」と実感を込めて語る。
四歳でレスリングを始め、中学時代に全国大会で二位に入った。西邑楽高でも全国三位と力を付け、教員となるため群馬大へ進学した。保健体育を専攻し、学業にも追われる。レスリング部員は自身と男子選手の二人しかいないが、出勤前のＯＢの力を借りるため早朝から練習するなど、苦労と工夫を重ねて力を付けてきた。
環境は恵まれてはいないが「伸び伸びと楽しくやっている」と笑顔で話す。５５キロ級は五輪では実施されないため、世界選手権が最高の舞台。女子レスリング強国の一員として「出るからには優勝」と一気に頂点を目指す。
ソース
東京新聞:現役国立大生 初めて世界へ 女子レスリング 群大の木村安里選手:群馬(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20150720/CK2015072002000162.html