偽「母乳」販売問題:山口消費者相「大変心が痛む事案」
インターネットの偽「母乳」販売問題が、9日の衆院消費者問題特別委員会で取り上げられた。山口俊一消費者・食品安全担当相は「大変心が痛む事案で遺憾だ。消費者安全行政の司令塔である消費者庁の担当大臣として、子供の安全確保に積極的に取り組んでいきたい」と述べた。堀内詔子氏(自民)への答弁。
第三者の母乳提供について、厚生労働省の木下賢志大臣官房審議官は「既往歴や医薬品の服用の有無、搾乳時の衛生管理などが不明なため、病原体や化学物質が入っていたりして衛生面のリスクがある」と指摘した。現時点で業者や健康被害についての情報は寄せられていない。
堀内氏は、インターネット上で母乳を買ってしまう背景について「母親の中には『母乳でないと健康に育てられないのではないか』という強迫観念にかられている人たちがいる」と紹介。木下審議官は「乳児の栄養摂取を、いたずらに母乳だけにこだわらず、必要に応じてミルクを使うことも望ましいことを周知していきたい」と応じた。【鳴海崇】
http://mainichi.jp/select/news/20150709k0000e010231000c.html