IP電話乗っ取られる被害、強制遮断を要請へ 総務省
真海喬生
2015年7月6日18時35分
「IP電話」を乗っ取られ、多額の国際電話代を請求される被害が多発していることから、総務省は6日、通信会社に対し、
不審な通信に気づいたら強制的に回線を切ることを求める方針を決めた。乗っ取りに気づいていない利用者の被害額が
膨らむのを防ぐねらいだ。総務省が、7日にも通信業界に要請する。
被害は、不正アクセスでIP電話の交換機が乗っ取られ、国際電話に使われることが多い。2日間で約8千回、アフリカの
シエラレオネに発信され、通信会社から約150万円請求された被害者もいる。昨年度の被害は、大手のNTT東日本と
西日本が把握しただけでも100件を超える。
憲法が定める「通信の秘密」を守る義務から、通信会社は無断で利用者の通話内容を監視したり、回線を切ったりする
ことができない。だが、IP電話の被害は、利用者が気づかないことが多い。総務省は、通信会社が乗っ取られた可能性が
高いと判断すれば、回線を止めても違法性は問われないと判断した。
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