暴行のきっかけは、36年前の夫の不倫だった――。
東京・目黒で昨年7月、介護していた夫(当時79)を殴って死なせたとして、
傷害致死の罪に問われた妻(71)の裁判員裁判の判決が25日、東京地裁であった。
島田一裁判長は「夫の不倫を思い出して不満がこみあげ、暴力に及んだ」と認める一方、
「反省している」として、懲役3年執行猶予5年(求刑懲役4年)を言い渡した。
保釈後にカウンセリングを受けた被告は、こうつづった。
「もっと夫に頼って、甘えれば良かった」「お互いに本心をぶつけ合う機会だったのに、逃してしまった」
島田裁判長は判決の最後に、「被害者との約50年間の思い出は楽しいこともあったはず。
感謝の気持ちを忘れず、弔ってください」と諭した。被告は涙ぐんでうなずいた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150626-00000046-asahi-soci