「諸悪の根源自民党」アイドルまで安倍政権に逆風?
改憲に反対する神奈川県大和市の市民団体のイベントで、アイドルグループ「制服向上委員会」が「諸悪の根源自民党」という歌詞のある歌を歌ったため、
イベントを後援した同市と同市教委が事後の後援取り消しを検討していることが24日、分かった。
市と市教委の「後援名義」の使用ルールに違反するため、市民団体「憲法九条やまとの会」側に説明後、後援を取り消す方針という。
イベントは「若者と国家-自分で考える集団的自衛権」と題され、今月13日に大和市保健福祉センターで開かれた。主催は市民団体「憲法九条やまとの会」。
元防衛官僚の柳沢協二氏が講演した後に出演した制服向上委員会は、脱原発や沖縄の米軍基地移設反対をテーマとした歌を数曲披露。「諸悪の根源自民党」という歌詞を歌ったという。
これに対し、自民党の大和市議が数日後、「自分たちの党を非難する活動を後援するのか」と市に抗議。
市側はイベント当日に歌詞について把握。ルール違反とみて、取り消しの検討をしていた。
市と市教委によると、市などの「後援」を受けるには、主催団体が事前に「後援名義使用申請書」を提出するルールが「要領」で定められている。
市には2月6日、市教委には2月10日に、団体から申請があった。今回は市も市教委も3月13日に承認した。
「要領」は、後援の対象事業の条件として「特定の政党、宗教その他の政治的団体及び宗教的な団体を支持またはそれらの活動に関係するものではないこと」と定めており、
申請に虚偽があったり市長が必要と認めた場合、取り消すことができるとも定めている。
市の担当者は「アイドル出演の話は5月以降に把握し、団体側と話をした。
歌詞は、こちらから確認しなかったし(団体側から)説明もなかった」と話す。市は「諸悪の根源自民党」という歌詞が、「特定の政党」の「活動に関係するもの」にあたるとみている。
これに対し、制服向上委員会は24日、公式ツイッターで「いろんな意見があって当たり前だと思うし、どちらの意見も言える国家であってほしいのに、今それが脅かされていることに憤りを感じます」と反論。
団体側は「憲法や集団的自衛権について議論の場を設けるのが目的」と反発している。市担当者は「問題は『後援名義』であって、ホールや会議室の使用を制限して『場』を奪っているわけではない」としている。
◆制服向上委員会 「清く正しく美しく」をモットーに1992年(平4)9月に初期メンバー7人でグループ結成。
現在のリーダー清水花梨は10代目。95年に独自のレコード会社を創設。97年「SKi基金」を設立。2011年に「ダッ!ダッ!脱・原発の歌」を発表。公式HPでも社会派アイドルとしての発信を宣言。
https://twitter.com/ski_official/status/613590858206556161
http://www.nikkansports.com/general/news/1497380.html