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現在、国会では安倍首相や中谷元(げん)防衛相らの答弁が「長すぎる」「全く質問に答えていない」などと非難を浴び、
国会対策上の駆け引きなどで野党が審議拒否を行うこともたびたびだ。
そうした光景を眺めると、つい数年前の国会を思い出してかえって「牧歌的だな」とすら感じる。
■虚偽答弁を容認
菅内閣は22年10月、閣僚が国会で虚偽答弁を行った場合の政治的・道義的責任について質問主意書で問われて、
こんな答弁書を閣議決定したのだった。
「内容いかんによる」
つまり、閣僚が国権の最高機関たる国会で堂々と嘘をついても、必ずしも問題ではないということを、
当時の菅首相と全閣僚が署名して決めたのである。
これでは政府答弁など何も信用できない。
あの頃の絶望的な政治の風景を、決して忘れまい。(政治部編集委員)
2015.6.18 06:00 産経ニュース
http://www.sankei.com/premium/news/150618/prm1506180007-n3.html