「平成の大修理」を終え、観光客でにぎわう世界遺産・国宝姫路城(兵庫県姫路市)。そこへ至るJR姫路駅北の大手前通りでは30年来、ムクドリのフンや鳴き声が悩みの種だった。姫路市が対策に“新兵器”を導入したところ、従来にない威力を発揮している。駅南側に飛来するなど課題は残るが、ムクドリとの知恵比べに終止符を打てるか、関係者の期待は大きい。(山路 進)
大手前通りには毎年6~12月ごろ、夕刻に数千羽のムクドリがねぐらを求め飛来。歩道のフンや、深夜まで響く鳴き声が地元商店主らを悩ませてきた。
市は1990年以降、天敵フクロウの模型を街路樹に設置したり、ムクドリが危険を感じた際に出す鳴き声をスピーカーで流したりしてきたが、効果は数カ月。2007年には、同じ悩みを抱える全国24自治体が姫路で「ムクドリサミット」を開催したが、妙案は見つからなかった。
新たに一昨年10月、音波を使った装置1台を街路樹に設置。四つのスピーカーから、人間には聞こえない音を含む幅広い周波数の電子音とともに、圧力を伴う衝撃波を発する。
開発したのは滋賀県草津市の電子部品メーカー「エイカー」。ムクドリが慣れないように音の大きさや種類を変える工夫も施され、昨秋までに計8台に増強した。
6月の夕方。大手前通りにムクドリの群れが姿を見せた。街路樹のクスノキに止まろうとした瞬間、「ギッギッギッ」とけたたましい音が鳴り響き、散り散りに飛び去った。
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