2015年6月19日 02時03分
トヨタ女性役員を逮捕 米国から麻薬輸入の疑い
米国から麻薬成分を含む錠剤を輸入したとして、警視庁は18日、麻薬取締法違反(輸入)の疑いで、米国籍でトヨタ自動車
常務役員、ジュリー・ハンプ容疑者(55)を逮捕した。組織犯罪対策5課によると、「麻薬を輸入したとは思っていない」と容疑を
否認している。
逮捕容疑では11日、米国ケンタッキー州の国際空港から国際郵便の小包で麻薬成分「オキシコドン」を含む鎮痛剤57錠を
成田空港に輸入したとされる。同課は個人で使用するために輸入したとみて、詳しい経緯を調べる。
オキシコドンは鎮痛作用があるとされ、強い痛みがあるがん患者などに投与される。日本では麻薬に指定されているが、医師の
処方箋があれば購入できる。
厚生労働省東海北陸厚生局麻薬取締部によると、医師と厚労省の証明書があれば、個人が手荷物で海外から持ち込むこと
ができるが、国際郵便の場合は証明書があっても持ち込むことはできないという。
組織犯罪対策5課によると、錠剤は袋に入れられ、小包の中にあった。税関職員が11日、成田空港で発見した。小包の宛先
は、ハンプ容疑者が滞在している東京都港区六本木のホテルになっていた。
捜査員が滞在先のホテルに踏み込んだ際、ハンプ容疑者は抵抗する様子はなかったという。
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トヨタ自動車が18日夜に発表したコメントは次の通り。
お騒がせして誠に申し訳ありません。ハンプ氏の逮捕について承知しておりますが、当局の捜査が継続しており、それ以上の事実
は把握しておりません。捜査には全面的に協力してまいります。われわれは今後の捜査を通じて、ハンプ氏に法を犯す意図は
なかったということが明らかにされると信じております。
(中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2015061890232032.html