サンパウロ立佞武多焼失、野ざらし状態で保管していた!
ブラジル・サンパウロのサンバカーニバルに出演し、4日にサンパウロ郊外で火事により焼失した五所川原市の立佞武多（たちねぷた）は、
主催団体の運動場で野ざらし状態で置かれていたことが17日、立佞武多の出演に携わった都内の企画会社への取材で明らかになった。
在サンパウロ日本国総領事館の担当者は取材に「詳しい状況や経緯など事実関係を確認している」と答えた。
立佞武多「復興祈願・鹿嶋大明神と地震鯰（なまず）」はサンパウロの有力サンバチームの山車として招待された。
市はカーニバルが開催された今年2月、同チームに立佞武多を寄贈。立佞武多はカーニバル後、イベントに貸し出されたとされる。
企画会社によると、現地の情報として、立佞武多は4月、サンパウロ郊外のモジダスクルゼスで開催された秋祭りで展示された。
その後、祭り主催団体は運動場で、立佞武多を格納せずに保管していたという。
都内に出張中の三上裕行副市長は、入院中の平山誠敏市長に代わって「多くの皆さまの支援・協力により初めて海外に立佞武多を出陣することができた。
現地でたくさんの方にご覧いただきたかったので、大変残念」と秘書課を通じてコメントした。
市によると、前在サンパウロ日本国総領事の福嶌教輝・アルゼンチン大使、立佞武多の出演のきっかけをつくったファッションデザイナーのコシノジュンコさんが22日、市内にある立佞武多の館を訪れる予定。
市は懇談で、立佞武多の焼失について「詳しい情報が聞ける」（秘書課）とみている。
一方、五所川原市訪問団の副団長として、立佞武多と共にサンバパレードに参加した五所川原商工会議所の山崎淳一会頭は、
「今回の立佞武多は東日本大震災の復興を祈願して作られたもので日本、ブラジル双方の関係者にとって思い入れが強かった。
パレードでの感動が大きかっただけに火事で失ってしまったのは残念だ」と語った。
立佞武多の館の石川マミ子マネジャーは「焼けてしまったのは残念だけれど、今回の出来事でブラジルの人々に立佞武多の印象が強く残ったのでは」と話した。
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